2009年12月17日木曜日

アドリアン・コックスと仲間たちin盛岡 コンサート

先日無事コンサートが終了し大盛況でした。
コンサート前にも合わせように店頭のグランドを2台調律
特別レッスン用にグランドを3台調律
室温が下がっていく中、四苦八苦しながら何とかあわせました。
コックス先生にも褒めていただきました。さすがほめ上手な先生です。
毎年のレッスンが埋まるわけです(笑)
調律も任せていただき、先輩とともに2台調律
先輩はバックステージでCF、自分はステージ上でスタインウェイ。
調律終了後、バックステージに『終わりましたよ~』って言いに行ったら、先輩は
まだ調律中。なんだかCFは途中で断線したんだとか。。。スタインウェイでよかった。
今回調律では先輩はローズウッド オリジナルスリムペアタイプのハンマーを使用。
自分はスプルーススリムペア、リング無しを使用しました。

久しぶりの更新。

先月より試しているスプルースハンマーですが、リング付きのモデルも無しのモデルも強度的には問題無い様です。ぶつければ凹みますが、普通そんなにぶつけないですしね。

2009年11月19日木曜日

オリジナルハンマー リング無しチタンヘッドモデル

本日新しく出来上がったハンマーを出荷しました。
ショートタイプで、楽器の音色を最大限引き出す腕をもった調律師による設計のハンマー。(ある意味使う人を選ぶ形状で一定の握り方しか出来ません。)
これは、とあるスタインウェイの調律師の設計で作られたハンマーです。
カーリーメイプルにシャフトはいつものチタンシャフト、初出荷の最新7.5度チタンヘッド。
今出来る、最高の組み合わせだと思われます。
おそらくこのハンマーで調律された音がCDになって皆さんの耳に届くでしょう。

2009年11月12日木曜日

チューニングハンマー 割れ止めリングの考察

今までのチューニングハンマーのリング(割れ止め)ですが、強度、耐久性を考えステンレスを使用していました。サイズはスリムなハンマーに合うよう○IBIKIのハンマーと比べ、見た目にもすっきりと、スリムに見えるよう少し長めのサイズになっています。
数本リング無しのハンマーを作りましたが、確かに楽器の響きが違います。
リング無しのハンマーに匹敵するリング付きのハンマーを作製するべく研究中です。
細いシルバーのリングをまず付けてみたいと思います。

チューニングハンマーのチタンシャフトについて。

シャフトの主な素材にチタンを採用していますが、チタンは錆びず、軽く、強度があり、繰り返しの曲げにも耐える素材です。
曲げに耐え、なおかつ硬すぎず、調律師の要求に答えるタッチ感、そして、楽器の音色を阻害しない軽さを備えたハンマーを作りには最適な素材で、太さは12ミリ、ネジはヘール、アプスコの規格で作っています。

ヘール、アプスコ、シャフの規格で作る事により、パーツ(ヘッド、チップ)が入手しやすく、今まで使用していたヘッド、チップをそのまま引き続き使用出来る事。これを重視して作ります。
ネジはテーパーネジで、ヘッドに入れて締め込んでいくとストレートネジの場合底に付いてきつく締まりますが、左右の動きに対してはガタが出ます。
テーパーネジは管規格のネジなので、液体、ガス等が漏れないような嵌め合いになっていますので、がたが出ず、正確なタッチで調律するには最適なネジです。
メーカーによって規格が違いますので、取り付けられるヘッドが決まってきます。
手で締められ、緩んでこないのがテーパーネジの良い所です。
正確なテーパーネジはレンチ等で締める必要はありません。



スプルースハンマーの耐久性について。

スプルースハンマーの耐久性を試している最中ですが、以前作った事のあるメイプルの割れ止めリング無しのハンマーは亀裂も入らず問題ないのですが、昨日作ったスプルースの割れ止め無しのものは調律一台目で亀裂が2本入りました。
やはり割れやすいです。
音色は、楽器の持っている音色を脚色しない素直な音色でした。
作ったハンマーの形状がスリムなタイプだったので割れやすかったのだと思います。
次回はリング付きで作りたいと思います。
リングの材質でも音色が変わると思いますので、ステンレス、真鍮(ブラス)、シルバー(925か950)チタンで試してみたと思います。


2009年11月5日木曜日

新作 チタンヘッド 7.5度完成



新作の7.5度のチタンヘッドが完成しました。
チップはイトーシン規格、シャフトは当方オリジナル、もしくはヘール。アプスコのヘッドと同規格で製作致しました。
今までのヘッドには5度 10度 15度 はあったと思いますが、GPで座って調律する場合に感じていた『10度だと少しハンマーの角度が高すぎる』と言うのが7.5度だとかなりしっくりきます。
かといって立って調律した場合でも不自然な感じは無く、UPの時もハンマーを水平に動かせ、ユニゾンの保持もかなり良いです。
ソフトなタッチのステンレス製ヘッドとタッチが全く違い、リアルタッチです。
今までのヘッド、ハンマーでは感じていた『たわみ』、『ピンのネジレ感』をチタンシャフトとチタンヘッドで、より感じるのかと思いきや、感じないほど、ソリッドでダイレクトな操作感。特に次高音からの調律のスピードも上がります。
音色もクリアーな雑味の取れた音色。オーディオマニアの方なら分かると思いますが、電源コード、スピーカーケーブルをグレードアップした時の静かな綺麗な音色に変わります。
一度使うと元には戻れない操作感覚と音色だと思います。
貸し出し用サンプルございますので、ご連絡ください。
返却時送料はご負担ください。

レギュラーサイズのスリムペアタイプ、ヘールタイプのスプルースハンマーのテスト開始しました。
スプルース材のハンマーの音色は他の素材に無い明るく、楽器そのものの音色を引き出すのに最適な材だと思います。問題は強度です。
1000台調律して問題なければいけるはずです。たぶん。

2009年10月27日火曜日

新作ヘッドについて

チタン軽量ヘッド 7.5度の進捗状況ですが、硬すぎて削り辛く完成が遅れております。
試作品とは違った輝きで、すばらしく見た目は良いのですが、シャフトを収めるテーパー穴の加工にてこずっています。
完成までもう少々お待ちあれ。

2009年10月19日月曜日

オリジナルチューニングハンマーをいろいろ試す。

今日は少し会社に残り、先輩調律師にいろいろなハンマーを使ってもらい、音色の違いを少し離れた所から観察させてもらいました。
試したのは、黄楊、スプルース、ローズウッド、メイプル、国産の伸縮タイプ。
聴こえ方は人それぞれですが、全てにおいて良い悪い関係なく音色の変化がでました。
トップ3は黄楊、スプルース、ローズウッドでした。また体調で聞こえが変わるのかもしれません。時間をかけて違いも確認していく必要があるのかもしれません。

スプルースのハンマーの耐久性もまだ今の所問題ありません。シャフトは固定式では無いのですが、緩みも無くガタつきも無く、普通です。
商品化に一歩一歩近づいてきている感じです。塗装等をもうしばらく研究してみます。



2009年10月17日土曜日

YAMAHA C3XA

今日はお店に展示してあるC3XAを調律してみました。
しばらくスプルースのハンマーを使ってみて分かったことがあります。
以前にご紹介した2本写っているハンマーの写真、黄色い黄楊のハンマーを使用していて、ここのところずっとスプルースに替えていたら、手が痛いです。こちらの言葉で『いずい』。今までストレートタイプのハンマーを使用してきた方には問題ないと思いますが、洋梨タイプを使った方には少々きついかも。
黄楊の形は手に馴染むプクッと膨れた形。手に馴染んで、ハンマー全体が手に馴染む形状。
角が無く改めて良いと感じました。スプルースはこっちも作ろう。
微調整の時が一番しっくりきます。
半分スプルース。半分黄楊。こんな感じで試しながら調律。
結果は、音色はスプルース。操作性は黄楊。
こんな感じでした。
まずは試作して試してみます。割れ止めのリングまでのテーパーがスリムペアタイプは細いのでさらに耐久テストが必要だと思われます。
再来週にはチタンヘッドが完成します。出来ましたらすぐにアップします。

チューニングハンマーテスト 中間報告

スプルースのハンマーを使ってみて、強度的な問題はシャフトの刺さっている部分に関しては特に無い模様。がしかし、握っている部分は多少ささくれてきましたので、ペーパーで修正後、ウレタンクリアーで塗装しました。真っ白な綺麗なまま使えますし、塗装による音色の変化は特に今のところ感じられないです。
相変わらず楽器の響きを損なわず綺麗に響きます。
以前メープルと黄楊の違いで明るく響かなくなる傾向があった楽器を調律してみたところ、スプルースのハンマーは明るく良く響き、音の芯を捉えやすく感じます。

スプルースのハンマーは軽量化と敏感な操作性と目指しているので、ショートタイプのみ製作することにしました。

過去に製作したハンマーの中で唯一着色に成功した貴重な一本(笑)
現在東京の第一線で活躍中の某調律師の元で使用していただいております。
バーズアイメープルを塗ってあります。

2009年10月4日日曜日

チューニングハンマー 試作ヘッドの詳細

チップ上のシェイプはハンマーの差し替えの時に持ちやすく、楽器の振動を手元までロスする事無く伝えます。

スリムな形状は強度も必要十分です。
チップを取り付けた全長はアプスコショートヘッドと同サイズです。

チューニングハンマー ヘッド角度の違い






わかりやすくアップライトピアノに2本挿して写真を撮ってみました。
右が試作のスプルースハンマー ヘッド7.5°
左が黄楊のハンマーでアプスコショート10°です。
わずかな角度の違いですが、握った感じはかなりの違いを感じ取れます。
根元から回っている感じが良く伝わってきます。



2009年10月3日土曜日

スプルース製チューニングハンマー

今回試作で削りだしたスプルースハンマーは音の広がりが良く聴いていて心地よい響きがします。
会社の先輩に使ってもらい聴いていましたが、先輩が使用していたヤマハのチューニングハンマーは聴いていて、音が伸びないです。試作のスプルースハンマーは、楽器の響きを損なわず楽器の聞きたい音をそのまま出してくれるかの様です。
楽器にもよるかと思うので、さらにテストしていきたいと思います。
7.5度のヘッドの使用感ですが。もう離れられません。このまま本製作に入りそうです。。
あと数十台テストしてよければ製作に入ります。

2009年10月2日金曜日

ヘッドについて


ヘッドの試作品を使い台数をこなしてきましたが、角度についていまだ答えが出ていません。
もう一度10度に戻ってみてから答えが出てきそうな気がします。
前回のスプルース製ハンマーは強度的にも問題なく、使用していて、シャフトがゆるくなってくる症状は無いですが、丁寧に扱わないと、ぶつけて打痕が出来てしまわないか心配です(笑)そういう点では非常に今までの素材と違って柔らかいです。

写真はイトーシンで販売しているヘールタイプ(写真下2本) スリムペアタイプ(上2本)です。
サイズは210ミリ+シャフト長50ミリです。抜き差し微調整できます。
価格は22,000円 先端のネジはアプスコのヘッドに合わせて切ってありますが、イトーシン、ヤマハのヘッドもご使用いただけます。
もちろん今開発中のチタンヘッドはジャストマッチです。

ハンマー貸し出しサンプルありますので興味のある方はメールにてご連絡ください。(^^)
返送時の送料はご負担くださいね(^^;

2009年9月30日水曜日

スプルースハンドル




昨日、完成しました。
スプルース製のハンマーです。ヘッド、チップ、シャフト、ハンドル合わせて172gの超軽量!
試作ヘッド共々本日からテストです。
とりあえず2台調律して見ました。
まず感触、触った時の音が違います。そして操作性ですが、文句なしです。とにかく軽く音色に影響を与えない、、ピアノの素の状態で調律出来る感じです。この違いは新鮮すぎるぐらいでした。
しばらく使ってみて、耐久性のチェックです。

2009年9月26日土曜日

テスト結果

とっても良かったのでチタンで作ります。
角度も問題なく、試作品は音色も違和感無くタッチもハンマー操作感も良いです。(^^)

2009年9月24日木曜日

テスト

明日、ハンマーヘッドのテストです。
ヤマハ、スタインウェイ、ベーゼンドルファーのフルコンで試します。
一応今のところフレームにぶつかったり等は無いので、問題ないと思いますが。
ハンマータッチ、操作感、角度、形状、そして何より、テストして問題なければチタンで作ります。
ファーストロットは20個です。


スプルースのハンマーはまだ出来ていません。加工セッティング中です。
出来たらアップしたいと思います。


2009年9月22日火曜日

買っちゃいました。

私たち調律師になくてはならない第3の道具。たぶん掃除機。ということでダイソン DC31 最新のハンディー掃除機を購入しました。
たまたま掃除機がない場所だったり、コンセントがなかったり、困っていましたが、これできれいに掃除できます。
別に購入予定だった、ホースとブラシをサービスしてもらっちゃいました。(^^)v
旧型は今値下がりしていますが、比べてみれば断然吸います。すごいです。
サイクロン掃除機は音がうるさいとか言われますが、新型は少し静かです。
少々高いですが、本物を求めている方にはダイソンを断然オススメします。

2009年9月19日土曜日

試作品ヘッド

ひとまずいろいろな楽器に使ってみました。
上司に使用してもらい(テスト)、なかなかいい感じ。
自分で使用しても、なんだかハンマーが短くなった感じ。ダイレクト感が増しているようです。
音色は霧が晴れたような、スッキリとしています。なかなかこれもいい感じ。
しかし、現状ではアプスコと形状が違い角度が少し違うだけ。材質が違っただけの反応とは違い形状が変わった事による変化のようです。これだけでもかなりの違いが出ているので、チタンにしたらもっと良さそうです。
角度については7.5度で問題なさそうですが、もう少しテストしてからチタンで作りたいと思います。

2009年9月16日水曜日

何人かの方々。


こんなブログ見ていただいてありがとうございます。
前回のブログの内容とは違いますが、新しい企画品のサンプルが出来てきました。
まだユニゾンを拾った程度ですが、かなりいい感じです。
イトーシン、ヘール等のチップに合うように作りました。角度は7.5度
海外メーカーのハンマーに標準の5度と日本で標準の10度の間をとりました。
グランドピアノではジャストな位置にハンマーがきます。
写真はプロトタイプですのでステンですが、商品はチタンで製作いたします。
チューニングピンに負担を掛けなく音色が変わりづらい。こんなヘッドいかがでしょう?
想定売価は現在検討中です。
ちなみにハンマーはシャフト+グリップで22000円です。ヘッドは15000円ていどかな?
そんな感じになりそうな感じです。

2009年9月14日月曜日

今日の仕事。

今日は早朝よりホテルの披露宴会場にて調律。
結構古いC7。苦手なピアノです。渋滞と一本うなりのオンパレード。がしかし、あれ?いつもよりやりやすい。何が違ったのだろうか、いつも以上に動かし安いピン、ほとんどうなっていない弦。なんか不思議でした。
チューニングハンマーのエンド形状について。
現在使用中の黄楊のハンマーですが、先端部を握った時にフィットしやすいようになるべくrを大きく設定して作ったために大変手のひら中指と人差し指の付け根にフィットします。
この形はシャフの伸縮式ハンマーのエンド形状が基本となっています。
手のひらに包み込むように握らない場合は問題ありませんが、ヤマハ、イトーシン他日本製ハンマーのエンド形状はグリップの太さの半径分のrを描いて作られている為に手のひらにうまくフィットしない様に思えます。

2009年9月9日水曜日

今日のピアノ

今日調律したピアノはBL-31 K社のピアノでした。
しばらくぶりのK社のピアノは衝撃的な半音アゲでした。
朝ごはんを食べる時間が無かったので昼近くから始めて2回引き上げましたが止まらず。
3回やってようやく止まりました。一回で止まる方法ってないもんですかね?
お腹が減りました。

来週より新作のハンマーの研究をはじめます。
素材はスプルース。柔らかいのでうまく削れるか心配です。
出来ましたらアップしたいと思います。

2009年9月2日水曜日

オーダーいただいていたハンマー完成

先月より注文いただいていたハンマーがようやく完成し、自宅のピアノで試し調律。
前回失敗したハンマーと同形状で同じ木材より切り出した、いわば兄弟ハンマー。やはり音色は同じ傾向でした。
この木はどれも同じなのか?形状が違う物でもほぼ同じ響きを持っていました。
まだまだ研究の余地はありそうです。今度シャフトのみで調律してみようかな。。。

2009年8月30日日曜日

音の違い

今日グランドピアノ4台調律しました。
何度もチューニングハンマーを交換しながら、音色を確かめながら行いましたが、どうも重さでの変化よりも、材質による変化の方が大きいようです。または、触り心地か?見た目か?
明らかな違いはメープルと黄楊の音の違い。黄楊の方が明るく明瞭な響き、メープルはしっとりとした響き。まあ暗い音と言えばそれまでですが。キャラが違いすぎて考えさせられました。ハンマーの重さは約20グラム違いでメープルの方が軽量、同じシャフトに同じヘッド、チップでグリップの形状は同じでした。

ハンドル形状

自作ハンマーを作り始めて、現在に至るまで合計3種類のエンド形状を作ってきた。
ストレートののヘールタイプ、少し膨らんだスリムタイプ、スリムタイプに近い形状のさらにスリムタイプ。
最後のは自分には合わず、2本削ってその後は削っていない。
形状による音色の違いは今のところ感じてはいないが、グリップより出ているシャフトの長さの方が音色に直接関係していると思われる。
基本的にヤマハ純正ハンマーと比べて多少短めで軽量な設計の為、ピンのネジレや動きは分かり易い。
シャフトの長さは5センチ程度出すのが今のところスタンダードだと思われるが、使う人によってはさらに10ミリ~15ミリ出して感触を確かめて見ると良いと思う。もちろん70ミリ以上出してもダイレクト感はほとんど損なうことなく伝わるが、その分グリップ先端までの距離が長くなってしまい、ピンに重さが乗ってしまうので、少し音像がぼける気がする。いずれハンマーは短いに越したことは無い。

2009年8月27日木曜日

感想

昨日完成したハンマーを使ってみた。(カーリーメープル)
オイルフィニッシュのオイルがまだなじまず、さわり心地がびみょ~です。
音色は手持ちのハンマー3本、バーズアイメープル、パオロッサ、黄楊、と比べて、みました。
本日のピアノG3E古い楽器でCシリーズと比べ華やかさはありませんが、丸い粒立ちの良い音のピアノでした。カーリーメープルのハンマーは、差した時に音色がつぶれず、3本中一番変化が少なくナイスでした。
まだまだ使い慣れてないのでもう少し使ってみたいと思います。

2009年8月26日水曜日

カーリーメープル

今日は休みだったので、オーダーの入ったハンマーを削り出し、仕上げをして新しくバーナーで炙り杢を出す手法にチャレンジしました。結果は失敗。
こののフィニッシュは熱が高すぎるため、割れが生じてしまいうまくいかないようです。
又自分のハンマーが増えてしまった。(笑)
はよ注文の品を仕上げなければ。。炙った後は蜜蝋で仕上げました。
最近はメープルのオーダーが立て続けに入り評価が高いので、メープル中心に削ってみようかと思っています。メープルは削っているときの匂いが余り無く、安心できますが、花梨やローズ他色付きの木材は削るときにかなり臭いです。

2009年8月24日月曜日

現在使用しているハンマーについて、、、ひとりごと



今主に使っているチューニングハンマーはチップ:イトーシン Y2 ヘッド:アプスコ ショート10°
チタンシャフト グリップ材:黄楊のスリムペアタイプとメープルのストレートタイプ。黄楊のピンに差した時の音ですが、他の材を使用したハンマーと比べても音が良く聴こえます。なんというか、黒檀や、インドローズよりも軽いためか、聴きたい音が聞こえてくるハンマー素材です。実際に同じ楽器で割り振りの時点で違いが良くわかり、調律が終了したときの低音~高音までの音色のバランスやまとまり感が、良いです。人によってこの違いは違う風にもとれますので絶対という事はありませんが、今日現在、音色の変化は感じ取れています。
メープルは黄楊よりも明るい音色が特徴的です。高音の倍音が多いというかコーンと響く音色です。
材料がなかなか手に入らないのが残念です。
共通するところは音が聴き取りやすい所です。最近は黄楊ばかり使っていて、メープルは20台に1台程度の出番です。
写真の2本ともヘッドの先端までで250ミリシャフトはグリップ付根よりヘッドの首したまでで60ミリグリップ長は175ミリです。多少抜き差し出来ます。
材質のチタンですが、はっきり言って軽く、固いです。しなりを余り感じず、またハンマーの重さも感じずに、ダイレクトにピンの状態を、動きを感じられます。もし使ってみたい方はご連絡ください。サンプル送らせていただきます。(^-^)
サンプルと商品は軽量なホンジュラスローズウッドです。長さは全長260ミリ、形状はヘールタイプとスリムペアタイプをご用意してあります。

現在、スプルースを使用したハンマーを製作中です。
完成したらアップします。




2009年8月23日日曜日

独り言

朝から調律で午後は修理、どこへ行ってもテレビに高校野球。
残念ながら岩手県勢は負けてしまいました。でもどこかで残念セールやってないかな?

今日の調律は納調でした。自前のハンマーは新品のピンの動きもわかりやすく、新品納調の時間が以前より短縮出来ます。

自作のハンマーのネジについて。
ヤーン、シャフ、イトーシン、現在のヤマハ、ワタナベ、ヘール等々シャフトに切ってあるネジは管用のテーパーネジが採用されています。調べたところネジのピッチは共通で全て同じ規格でした。がイトーシンのみ太さが違います。これをクリアする為に太さを変えて作成しました。また、いろいろなところで言われますが、2山〜3山程度ヘッドの付け根からネジ山が出ます。これには理由があって、テーパーネジは締め込んで行ったときに、ネジの先端が奥についてしまったり、ネジ部が見えないようにぴったりと首の部分がヘッドについてしまうと、密着性にかけ、テーパーネジ採用の意味がなくなってしまいますし、ピアノから伝わる振動が手に伝わらない事になります。
試しにハンマーのヘッドを指にかけてぶら下げて、グリップ部分を中指で弾いてみてください。余韻が残るような響きがあればしっかりとシャフトとヘッドが密着してガッチリと止まっている証拠だと思います。
少しでも緩んでいると響きません。いろいろなシャフトを作成して試しましたが、首で止まっているものに関してはシャフトが緩み易いというがあると思います。が反面見た目が良いと言う良いところもあります。いずれもヘッドの雌ねじとシャフトの雄ねじの精度問題だと思います。



2009年8月22日土曜日

初めてのブログ。


誰も読んでいないであろう、初めてのブログです。
調律を始めてかれこれ3本ハンマーを替えまして、その3本目のハンマーのグリップのレプリカを作ろうと初めたチューニングハンマー作り。何ならいっそのこと軽量に仕上げてみるかと。
今では合計で50本ぐらい作りました。最初は何も考えず形のみにこだわり、作り始めたが、材料選びでは偶然選んだ素材が、すばらしく、今では好評でうれしい限りです。
自分の中ではシャフト、グリップ、ヘッド、チップ四個に分かれるが、自分はグリップとシャフトしか作っていない、理由は、、、当時ヘッドとチップには不満は無かったからである。まったく無いと言うとうそになるが、チップは精度がよければ良いに越したことは無いが、、
まあそのときは今使っているヘッドとチップを生かして納得いくグリップを作りたかっただけでした。
最初の一本は試行錯誤しながら、高価な材料を使い削っていったわけですが、まあ当たり前のように失敗の連続。うまくいきません。結局3本だめしてようやく完成。シャフの伸縮式ショートタイプのレプリカです。今でも必ず工具カバンに入れてあります。たまに持ち替えると初心に戻れます(笑)調律しているといろいろな事を考えながら、あの人はこんなこと言ってたな~と思い出しては試してみて、やっぱりわからん、の毎日です。まあ自分ごときがすんなりわかるほど浅くはないです。日々勉強勉強。そして上の写真は19世紀のピアノ、オルガン職人の工具カバンだそうです。いつでもこうでありたい。
画像はギズモードジャパンより拝借。